塗装・リフォーム会社の施工事例は何を載せる?写真だけで終わらせない7項目
塗装やリフォームのホームページで施工写真を載せているのに、『どんな工事を頼める会社なのか分かりにくい』と言われることがあります。完成写真だけでは、見る人は自宅や店舗の悩みをその事例に重ねにくいものです。
施工事例は作品集であると同時に、相談前の疑問に答えるページです。ここでは、実際に行った仕事を誇張せず伝えるための7項目を整理します。事例が少なくても、手元の1件から始められます。
1. 依頼前に何に困っていたか
『外壁塗装をしました』だけでは、どんな相談から始まった仕事か分かりません。色あせ、雨漏りへの不安、使いづらい間取りなど、依頼時に聞いた困りごとを、掲載してよい範囲で短く書きましょう。お客様の言葉をそのまま引用する場合は、掲載の了承を確認します。
悩みと対応をつなげると、同じような状況の人が『自分も相談できそうか』を判断しやすくなります。依頼の背景を推測で補わず、記録にない点は無理に書かないことが大切です。
2. 建物と施工範囲を具体的にする
住宅か店舗か、外壁全体か一面だけか、屋根・内装・設備も含むのか。工事名が同じでも範囲は異なります。建物の種類、施工した場所、対象外だった作業を分けて示すと、写真の印象だけで工事内容を誤解されにくくなります。
住所を細かく載せる必要はありません。地域の表示は、お客様の許可と自社の方針に合わせて、市区町村程度など適切な粒度を選びます。住宅が特定される情報や表札、車のナンバーにも注意しましょう。
3. 写真には『何が変わったか』の説明を添える
着手前・作業中・完成後を同じ場所から撮れれば変化を追いやすくなります。ただし、撮影条件や角度が大きく違う写真を『ビフォー・アフター』として並べると、実際以上の差に見えることがあります。比較できない場合は、それぞれの写真に撮影時点と写っている範囲を書き添えます。
画像の近くには、『南面の外壁を補修した後』『玄関周りの動線を変更』など具体的な説明を。画像をサイトに載せる際は、内容を伝える代替テキストも設定します。Google検索セントラルの画像ガイドも、関連する文章の近くに画像を置き、説明的な代替テキストを使うことを勧めています。ただし、こうした記載だけで検索順位や問い合わせが増える保証はありません。
4. 作業の選択理由と流れを書く
専門用語だけで工程を並べるより、『何を確認し、なぜその方法にしたか』を一つか二つ挙げるほうが、仕事の中身が伝わります。たとえば補修箇所を先に確認した、使い方を聞いて配置を決めた、といった実際の判断です。標準的な工程と、その現場で追加した作業は区別してください。
施工に関わった人が短いメモを残しておくと、後で原稿にしやすくなります。忙しい場合は、工事名・困りごと・対応・写真の説明を箇条書きで記録するだけでも十分な出発点です。
5. 工期と費用は『条件』とセットで示す
工期や費用を公開できるなら、その案件の条件を添えます。面積、材料、下地の状態、追加作業の有無などによって変わるため、過去の1件の金額を今後の定額料金のように見せないようにします。金額を出せない場合は、『現地確認後に見積もり』『相談時に必要な写真』など、次の手順を書く方法もあります。
工期も天候や資材の状況で変わり得ます。実績として書くときは、その案件の期間と、一般の依頼でも同じ日数になるわけではないことを分けて伝えましょう。
6. 完了時に何を確認したか
完成写真に加え、引き渡し時に確認した内容や、実際に案内した手入れ方法があれば簡潔に載せます。保証や定期点検を紹介する場合は、対象・期間・条件を自社の現行ルールに照らして正確に書いてください。提供していないサービスを、一般的な工事の説明として紛れ込ませないようにします。
7. 次の相談に必要な情報を示す
事例を読んだ人が『同じ工事を頼めるか』を確かめられるよう、関連するサービスページ、対応エリア、相談方法へつなげます。『この工事と同じことをしたい』ときに、どの写真や寸法があると初回相談が進めやすいかも書けると親切です。問い合わせ時点で細かな条件を全部決めてもらう必要はありません。
地域の事業者サイト全体に必要な情報は、清掃業・工事業のホームページに必要な6つの情報も参考にしてください。施工事例はそのうち『仕事の進め方』を詳しく見せるページと考えると、他のページとの役割を分けやすくなります。
書き始めるときの短い記入例
以下は構成を示す架空の例で、aicptsの施工実績ではありません。『外壁の色あせが気になる住宅から相談。対象は外壁で、屋根は含まない。現地で状態と希望の色を確認し、必要な補修と塗装を実施。写真は着手前と完了後の同じ面を掲載。費用は現場条件で異なるため、相談後に個別見積もり』。このように、悩み・範囲・対応・結果・次の手順を一続きにすると、短くても内容が伝わります。
公開前のチェックリスト
- 実際の案件記録と文章・写真が一致している
- 施工範囲、対象外の作業、費用や工期の条件が分かる
- お客様の掲載許可を確認し、特定につながる情報を見直した
- 写真ごとに撮影時点と作業内容の説明がある
- スマートフォンで写真と文章が読みやすい
- 関連サービスと相談窓口へのリンクが機能する
『事例を更新したいが、写真の選び方や文章を整える時間がない』『古いサイトでは事例を追加しにくい』という場合は、現在のサイトや手元の資料についてご相談ください。掲載できる情報を一緒に整理し、新規制作・リニューアル・更新のどこから着手するかを考えます。
